腫瘍外科とは

食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肝臓・膵臓を中心とした消化器癌、ならびに乳癌の外科手術と治療、研究を行う専門分野です。
外科手術だけでなく、化学療法を含め、癌の集中的治療を行います。
特に腹腔鏡、胸腔鏡を用いた低浸襲外科と、切除不能段階の癌に対し、抗癌剤治療を施行します。

腫瘍外科の対象疾患

・消化器癌
・食道癌
・胃癌
・大腸癌
・肝癌
・胆癌
・膵臓癌
・軟部腫瘍
・肺癌、縦隔腫瘍
・頸部腫瘍

腫瘍外科の診療内容

食道癌

早期癌は内視鏡手術と治療が基本です。
StageII以上では開胸による胸部食道全摘、亜全胃による胸骨後再建術を基本術としています。
癌の進行状況によっては、手術前に放射線治療や抗がん剤を組み合わせることもあります。

胃癌

早期癌は内視鏡手術による切除と治療が基本です。
リンパ節転移が疑われる症例では、開腹手術となる、リンパ郭清を行います。

大腸癌

腹腔鏡手術から拡大手術まで、癌の進行徐行により対応します。

肝臓、胆嚢、膵臓癌

軟部腫瘍、後腹膜、腹腔内軟部腫瘍の手術も症例を重ねています 。
開腹、病巣の根治手術を目指します。

腹腔鏡手術・胸腔鏡手術について

腹腔鏡手術とは、開腹せずに腹腔鏡にて腹部内部の状態をスクリーンに映し、
画面を見ながら、専門の特殊器具を用いて行う手術のことです。
この手術の利点は、お腹にわずか5~10㎜程の穴を3箇所程あけるだけで手術が出来ることです。
傷が小さいために術後痛もわずかですし、傷が目立つことはほとんどありません。

同じく胸腔鏡手術も、胸腔鏡で映し出されたモニターを見ながら手術を行います。

現在のところ、腫瘍外科領域のすべての腫瘍を腹腔鏡・胸腔鏡手術で取り除くことは不可能ですが、
医療技術、医療器具の進歩により、手術の範囲が拡大されています。

これらの手術において重要なのは医師の経験と技術です。
ですから、数多くの手術症例がある、病院や医師を選ぶようにしましょう。

胃癌の初期症状

日本人に多いのがこの胃癌です。
胃癌は、早期発見できれば、初期の段階で内視鏡手術により切除できます。

胃癌の初期症状です。
・長期間続く胃の不快感
・食欲減退
・吐き気、むかつき、もたれ
・便が黒い
・貧血
・体重の減少
・げっぷが頻繁に出る

このような胃の不調の症状が続くようであれば、放置せずにすぐに医師の診断を受けるようにしましょう。