内痔核の治療法
2012年02月01日
内痔核(いぼ痔)とは?
排便時の出血、疼痛、いぼが肛門の外に出るなどの症状で自覚されるのが「いぼ痔」です。痔は命に関わる病気ではありませんが、生活の質に大きな影響を与えるので正しい知識を持ち、適切に対応していくことが必要です。
治療法
成人の3人に1人は、痔に悩んでいると言われています。しかし、「恥ずかしいから…」と医療機関を受診せず、悪化してしまうケ-スが多いのです。又、「治療には手術が必要」などと、誤解されている方も少なくありません。
当病院の治療方法について紹介します。
内痔核には、程度によりⅠ度からⅣ度までの4段階に分類されます(Goligher分類)。
一般的には、Ⅰ・Ⅱ度は、軟こうを塗る等の保存的治療、Ⅲ・Ⅳ度は入院の上、手術療法が行われています。
当病院では、「輪ゴム結紮術」を導入することで、Ⅱ度の根治性を上げ、Ⅲ度は入院手術をせず、外来治療をすることが可能となりました。
「輪ゴム結紮術」とは…
内痔核の治療に広く使用されており、特殊な器具を使って痔核の根元を輪ゴムで縛ります。1週間から10日程度で痔核は壊死し脱落します。内痔核の部位には神経が無いため痛みは伴いません。
輪ゴム結紮術のメリット
2.無麻酔で痛みが少なく済みます。
3.ディスポ-ザブル(使い捨て)の製品を使用するため、清潔で安心です。
4.最新の治療器具「ショ-トショット内痔核結紮キット」を採用しています。
内痔核治療への提言
・併せての大腸癌・直腸癌の検査をお勧めします。
「排便時出血はあるけれど、いぼ痔のせいだろう」…外来診察で良く聞く言葉です。
しかし注意が必要です。排便時出血の原疾患には大腸癌・直腸癌も考えられます。
当病院では、内痔核のある患者様にも必ず腸の検査をお勧めしています。
・いぼ痔の原因は便秘です。
内痔核治療を行っても、再発を繰り返す患者様の原因は「便秘症」に起因している場合が多いです。当病院では内痔核の治療と同時に、「便秘症」の治療を必ず行います。便秘で悩んでいる方も、是非ご相談下さい。